狭山養生鍼灸院

当ホームページは、東洋医学版家庭医学辞典としてご利用いただけます。
お体に不調をお覚えの方、 東洋医学に興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

ホーム > こんな悩みに > 膵の症状

膵の症状

膵炎、糖尿病、等についての解説記事をご紹介しています。

「糖尿病とお灸 (1)」

 糖尿病の方には、八分灸をすえることを強くお勧めします。八分灸をすえたからと言って完全に治りきるものではありません。にもかかわらず、八分灸をすえるべきであると強く主張します。その理由をお話しましょう。

  [イ]八分灸は他のお灸とは異なり、化膿することがありません。糖尿病の方は大変化膿しやすいものですが、八分灸は、それ一つひとつが弱刺激なので、全く化膿しません。

  [ロ]八分灸をすえると血糖値は下がります。このことはネズミによる実験でも確認され、一般紙上でも公表されています。

無理な運動をしなくてもよい

 [ハ]合併症を防止できます。糖尿病の怖いところは合併症をひきおこすことであり、その代表的なものとして、心疾患、眼の網膜症、腎臓病、足の血流障害等です。これらを八分灸は防止できるのです。

  [ニ]八分灸をすえると、運動をあまりしなくてもよいこと──これは大きな利点です。運動をしすぎると、膝が痛くなったり坐骨神経痛を発症して、しなければならない運動が全くできなくなって、私達の所へかけこんで来られる方は非常に多いのです。ですから、運動をあまりさせない考え方をする有名病院もあります。この考え方は正しいと思います。

  [ホ]長期間、しかも終わりのない食事制限など、実際問題としてできることではありません。お灸をすえると、ほどほどの制限でよいことになります。

  八分灸をすえて、ほどほどの養生(ようじょう)で元気に長生きの方の話を続けます。

「ホームタウン」‘04年7月9日号 掲載
ページ上部に戻る

「糖尿病とお灸 (2)」

 糖尿病の方は“八分灸”をすえるべきである、ということを、前回に続きお話しましょう。

  “八分灸”というのは、もぐさが八分くらい燃えて、熱さを感じるか感じないかのその一瞬に、燃えているもぐさをつまみ消しながら皮膚から取り去る方法です。ですから、熱さをほとんど感じないし、アトも全く残りません。それでいて、直接灸ですから大きな効果があります。

合併症を予防する

 効果が高いもう一つの理由は、ツボを『点』ではなく、一定の広がりをもった『面』として考え、図の斜線部にたくさん灸点をつけて、それぞれに2回ずつ八分灸をすえます。つまり、一点に対する刺激は小さくても、たくさんの点に結局多くの灸をすえるので、一定の面にとっては合計すると大きな刺激量になるのです。

  この一点当りの刺激の弱さが、化膿防止になっています(糖尿病患者は化膿しやすく、普通のお灸では無理な場合があります)。

  糖尿病の方が八分灸をすえると、次のメリットがあります。[イ]血糖値が下がる[ロ]合併症(心疾患、眼の網膜症、腎臓病、足の血流障害等)を予防したり治療できる[ハ]ほどほどの運動でよい[ニ]食事制限もあまり厳密でなくてよい──以上で、生活の質が向上します。

  一方、糖尿病にあっては、定期的に八分灸をすえる必要があります。そのために私は『お灸教室』を開いて、八分灸をお教えしています。自分自身で背中に八分灸をすえられる器具も開発しました。強くお勧めします。

「ホームタウン」‘04年7月23日号 掲載
ページ上部に戻る

「糖尿病とお灸 (3)」

 糖尿病には“八分灸”がよく効くという話を続けます。

 八分灸とは、もぐさが八分くらい燃えた時につまみ消す方法で、熱くなく、アトも全く残りません。それでいて大変大きな効果があります。糖尿病の人は化膿しやすく、普通のお灸ですと、うむ可能性がありますが、八分灸ではその心配は全くありません。私の40年以上のお灸の歴史で、そんな人は1人もいらっしゃいません。安心して下さい。

不思議な患者

 さて、今日はとっておきの話をします。

  実は、私の妻は大変重病の糖尿病患者なのです。発病以来もう31年がたちました。家内の父親が重い糖尿病でしたので、遺伝したのでしょう。その間、薬を服用していました。最近、インシュリン注射をするようになりました。31年間に病院を3ヶ所かわりましたが、どの病院でも驚かれることは、その重症度と病歴の長さのわりに、合併症がほとんどないことです。

  糖尿病の合併症としては、心臓病、眼の網膜症、腎臓病、肝臓病、手足の循環障害等です。これらに異常がないのです。

  それは、これらのツボに、定期的に八分灸をすえているからです。病院にはそのことを言っていませんから、不思議な糖尿病患者もいるものだと言われているのです。

  一方、食事の養生もあまりしません。ちょっとは量を控えていますが結構何でも食べています。

  また、運動はほとんどしません。昔から嫌いなのです。気ままな患者が元気で暮らしています。
 

「ホームタウン」‘04年8月6日号 掲載
ページ上部に戻る